鹿の積ん読

漫画を読んだり、小説を読んだり。好きなものの話をします

2022年4月まとめ

 

 四月まとめで五月の話するのも変な話ですが、GWにPS4を買いました。今のところエルデンリングしかプレイしてないのですが、超楽しいです。マジで時間が溶ける。多分今月中にクリアしちゃうんじゃないかなー。

 

十三機兵防衛圏

 ついにSwitch版が出るということで購入。ストーリーモードである崩壊編が面白くて一気にクリアしました。恐ろしく力が入ってますね。音楽もアートもシナリオも全部いいんですが、その中でも特にヤバいのが、キャラクター毎の目的、保有情報、バラバラの時系列による大きな流れを自由に進行可能な十三のシナリオでコントロールするという狂った綿密さのチャート管理。怖い。想像するだけで気が遠くなります。

 キャラクターも良かったですね。全員が違う目的で好き勝手行動しているのが個性へ、ひいてはそれぞれの魅力へ繋がるというのがいい。全員別方向になんかダメなのが面白いです。お気に入りはクソエイムな薬師寺さんとどう見てもロボでしかない存在を宇宙人と言い張る南さん。あと作中歌である「渚のバカンス」がすごく良いので皆さん聴いてください。

 

 

連射王 (川上稔)

 シューティングを題材にした青春小説。全く別の流れから生まれたであろう「インサート・コイン(ズ)」とよく似たテーマを扱っているのが面白いですね。衰退を含め変化していくこと。先人があり、今の自分がいて、これからがあるということ。すなわち、誰かの青春と継承していかれるものについて。インサート・コイン(ズ)が過去を振り返る形で時間の流れを示したのに対し、こちらは未来を見据えることで同様の効果をもたらしているという違いが楽しい。ストーリーが上巻ーー初めてのクリアーーで終わらなかったところなんかもとても好きです。

 

 

数字であそぼ ~7巻 (絹田村子)

 数学科でもがき苦しむダメ大学生の観察日記。……とは言いつつ、たぶん現役だった頃の私より真面目に学問に向き合っているのでとても偉いと思います。好きな、あるいは興味があるものなら頑張れるのかといえばそんなことはないし、頭を抱えながらも四年か六年くらいつけるだけで十分なほどすごい。おれは適当に過ごしていたしそれを大して後悔もしていない……。ノリは「動物のお医者さん」に連なる肩の力を抜いた感じのコメディです。

 

  ゴールデンカムイ 最終話まで (野田サトル)

 最終話まで全話公開という超太っ腹な企画にて無事完結。改めてまとめ読みしましたが本当変な漫画ですね。キャラもストーリーもごった煮が過ぎる。なんというか、綺麗に整えた感想を書いたら省かれてしまう部分にも大いに魅力がある作品だったと思います。今更語ることもないし、語りの際にそぎ落とされる贅肉の部分にまでうまみの詰まった作品なので、無料公開中にぜひ読んでほしいです。終盤、各キャラの終着点を恐ろしく少ない描写で見事に描き切る技巧に目を見張っていただきたい。

 

 

 以上。GWは無料公開が多くてQEDの再読なんかもしてました。CMBの無料公開も来ないかなあ。