鹿の積ん読

漫画を読んだり、小説を読んだり。好きなものの話をします

2022年9月まとめ

 

 ここ数ヶ月なんとも小説を読む気になれず、もっぱらゲームするか漫画読むかで過ごしています。ゲーム、終わりどころを見つけるのが難しいですね。延々レベリングとかしちゃう。十月はダクソⅢで黒騎士を狩りまくったりしています。

 

Bloodborne

 九月の余暇をほぼ持っていった恐るべきゲーム。盾を使わない高速戦闘+リゲインという回復システムの合わせにより成る戦闘システムが滅茶苦茶楽しかったです。まあ、おそらく死亡回数はダクソ・エルデンをはるかに超えていたとは思うのですが……。

 ガスコイン神父を始めとする人型ボスが特に良かったです。滅茶苦茶に死にはするのですが、わりかしパリィが取りやすいので気持ちいいんですよね。とはいえ、DLCボスのゴースの遺児は死ぬほど苦戦しました……あいつの第二段階本当に許せねえ……雷の攻略法に気づくまで絶望しきってました。

 

新装版 げんしけん 1~5巻 (木尾士目)

 新装版を手に入れたのでせっかくだしと再読。こうして再読してみると、想像以上に笹原の影が薄い……。

 序盤のどこかくすんだ雰囲気のオタ青春ももちろん楽しかったのですが、人間関係の土台が出来上がった中盤からのギアのかかりっぷりはさらに輪をかけて素晴らしかった。ギスギスがいやに生々しいのに不思議と尾を引かないのは描き方の妙でしょうか。決してリアルさだけで成り立っているキャラばかりではないと思うのですが、全体として見ると調和が取れているのはどういうテクニックなのだろう。

 

げんしけん 二代目 10~21巻 (木尾士目)

 仕切り直しを挟みつつも無印からの継承・変化が主軸のひとつである二代目。無印から見られたキャラクターとセリフの鋭さが二代目はより研ぎ澄まされており、瞬間最大風速は無印以上だったと思います。

 白眉はやはり女装腐男子・波戸くんでしょう。彼と班目を軸とした人間関係の混乱を解きほぐす最終章・日光旅行編は本当にクリティカルなセリフしか出てこなくて怖くなりました。すさまじい。複雑怪奇極まりない心情と関係がほんの少しの言葉で剥き身になり、そしてとても彼ららしい結末へと収束していく様は魔法を見ているようでした。世間的にはやはり無印の方が評価が高いのでしょうけど、こちらが木尾先生の本領発揮だと思います。かくして完成された人間関係と物語はしかし完全に閉じることはなく、異なる流れ・出版社の中でさらなる「続き」へと継承されていく……。

 

 今月はここまで。げんしけん再読後、白泉社の「楽園」購読を決意しました。日々是平坦、イマジナリーとともに私に購読を決意させたとある作品の話はまた来月。