鹿の積ん読

漫画を読んだり、小説を読んだり。好きなものの話をします

2023年2月まとめ

 

 長いゲームずっとやっててクリアの気配がなかったり推理会に向けてうんうん唸ったり急にソシャゲを二つ始めたりしてたため、今月は書くことがあまりなく、過去最小となる二作品のみの感想になります。

 

映画大好きポンポさん

pompo-the-cinephile.com

 地上波登場ということで初めて映画版を視聴しました。漫画版は既読。漫画版からあったメタ的要素が題材そのものである映画媒体になったことで、より強く、真っ直ぐにテーマへ関わるメタフィクションになっていて楽しかったです。テーゼも物語も映画への愛が溢れるものであり、かつ同時に派手で分かりやすいB級エンタメを志向しているらしいのも主張に合致しいていてきれい。過剰すぎるきらいがある画面演出は正直わたしの好みとは外れるものなのですが、ギランギラン動きまくって絵だけで楽しめるくらいだったのも事実です。メタ言及が極まって「追加シーンを撮る」という原作にない追加シーンがあったり、どこまでも自身の在り方に自覚的なのが素晴らしいですね。

 

 

空の境界

 いろいろ出てますが今回触れたのは映画版です。ゼロ年代最盛であった現代伝奇もので、今観ると(当時から?)荒々しい若書きの面も見えますが、そういった点まで踏まえて面白い作品でした。奈須きのこ氏の経歴の中で、どんな立ち位置の作品になっているのか気になるところ。

 生と死、男と女、現実と夢、人と人形、過去と今、今と未来、過去と未来、浮かぶことと飛ぶこと、肯定と否定、得られない感覚と得られる実感、式と織、二重の螺旋、記憶と記録、人と鬼、そして自己と世界、その境界たる視座。全七章の中で、遠近を問わず隣接する二項の間に恣意的な境界を引き、そしてその境界が空であることを知る。観念的で曖昧な部分が多く、特にその傾向が顕著な終章をきちんと読めたとは言い難いので(映画館まで足を運んで、ほぼ動きがない画面であのファジーな話を聞かされたファンどんな気持ちだったの)、改めて小説版も読みたいですね。映像だと式と織の呼称の識別すら困難なのよ。

 

 

 というわけで映画二作品という非常に珍しい月になりました。魔法使いの夜からこっち、型月を今から追いかけようとあれこれ収集していますが、気が遠くなりますね。Fateだけで何作出てんだ。

 ちなみに冒頭で言った二つのソシャゲはFGOとブルーアーカイブです。正確には一月から始めました。どちらもどうやら最終章で盛り上がってるらしいということで始めましたが、まったく終わりそうにねえ! まあ追いつくまでに終わられても困るので、なるべく早くストーリー読んでいきたいですね。二つともキャラ育成が絶望的なまでにめんどくさいですが……