鹿の積ん読

漫画を読んだり、小説を読んだり。好きなものの話をします

2021年11月まとめ

 

DARK SOULS REMASTERED」が楽しい!

 

 アクションゲームはPSPのモンハン以来だったのでまあ死にまくってたんですが、まあ楽しい。初見殺しにはおおよそ引っ掛かりましたがそれでも楽しい。とりあえず一度は死ぬけど、トライ&エラーでなんとかなる作りになってるのが良いですね。やりすぎてもうラスボス手前まで進めてしまったのですが、倒すと強制二週目らしいのでその手前で延々マップをうろうろしてます。二週目は人のままでクリアを目指したいですね~。

 

法廷遊戯(五十嵐律人)

 ひっさびさのメフィスト賞

 ルールがあること、現実を何らかの枠で切り取っていること、そしてプレイヤーがいること、作者がいること。列記してみるとゲームとミステリに共通する枠組みは多いですね。システムが一定のルールに沿って駆動するなら作者の手を離れても既定の路線をたどるものです。ゲームとミステリはもちろんのこと、本作が名を冠する法廷だって同じでしょう。起訴の時点で勝負はほとんど決まってるって話もありますし。しかし時にそんなシステムが、人の意志と手によって未知への扉になりうることもあります。そういう意味で、どこまでも神たる彼の思惑を出なかった結末には個人的に少し不満もありましたが……しかしそんなシステムの在り方こそ、何よりも本作の象徴なのでしょう。

 

アカギ 闇に降り立った天才 全36巻 (福本伸行

アカギ-闇に降り立った天才 1

アカギ-闇に降り立った天才 1

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 実を言うと「天」を読んでないんですけど、雀魂でコラボしてたのでそろそろ読むかと一気読み。アカギもとてもいいキャラクターだと思いますが、その敵役として中盤以降のほぼ全てを担った鷲頭様がめちゃくちゃいいキャラクターだったと思います。

 鷲頭様、どこまでも生き汚いのがとてもいいです。死と合理の化身であるアカギと対を成す生と豪運の擬人化。「天」でおじいちゃんになってる……つまりは絶対に死なない存在であるアカギに身一つで相対する羽目になってしまった彼の這って進むような戦いがとてもかっこよかった。大いなる意志に導かれ、ただ一人の強敵として対峙した二人の行く末がとても静かに語られるエピローグも渋い。

 それはそうと地獄編が始まった時、雑誌で読んでた人たちどんな気持ちだったんだろう……。一気読みしてよかった……。

 

夢見が丘ワンダーランド ~3巻(増田英二

「実は私は」「週刊少年ハチ」の増田先生の新作。相変わらず作劇のピーキーさがとても楽しいです。

 空想が溢れて現実に干渉するようになった世界で繰り広げられるSF、青春、ラブコメ、そしてホラー。シリアスとコメディのバランス感覚が異様で、なんでこれでちゃんとまとまっているのか全く分からない。得難い個性だと思います。ストーリーテラーとしては熱く青臭い青春とドタバタラブコメを得意としてるのに作画の面ではホラーを大得意とするちぐはぐさをものにして自分だけの武器にしているのが大変良いです。長く続けることはなさそうな雰囲気ですが、長く続けば続くほど個性が光るタイプの作品だと思うのでもう少しやってほしいなあ。

 

コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎 (笛吹太郎)

 新刊を読もうキャンペーン第一弾。コージーミステリというジャンルは良く知らないんですが、日常の謎に隣接しているジャンルという認識でいいんですかね? なんか違う気もするので知っている人教えてください。

 扱われるのはいずれもシンプルな謎でありながら、見事に盲点を突く作りになっているのは語り口の妙でしょうか。盲点をつくというか盲点をつくるというか。木を隠すなら森なんて言いますけれど、堅実なつくりと力みを感じない自然な佇まいは既に新人らしからぬ領域ですね。ぜひともこの路線でシリーズ化してほしい。

 ベストは「ありえざるアレルギーの謎」ですかね。

 

 以上。この感想ブログもそこそこ続いてきましたが、四作くらいがちょうどいい感じがしてきています。ゲームの感想も書こうと思うんですが、書くタイミングがわからない。ゲームの終わりってどこだ? ラスボス倒したとこでいいのか?